成人行の時に着る振袖は、華やかで美しい柄が特徴的です。
これらの柄には様々な意味が込められていることをご存じでしょうか。
振袖の柄には、おめでたい意味や、幸せを呼ぶ願いなどが込められています。
今回は、振袖に使われる柄の意味について解説します。
自然に関する振袖の柄をご紹介!
振袖には、自然の美しい景色や季節を表す柄がよく使用されています。
以下より、自然に関する振袖の柄について解説します。
1つ目は、流水(りゅうすい)です。
流水の柄は、清らかで美しい水の流れを表していて、清らかで腐らない、お清め、厄を流す、火難除けの意味が込められています。
流水は、風景や草花とともに描かれることが多いです。
2つ目は、青海波(せいがいは)です。
青海波の柄は、穏やかな海を表していて、人々の幸せな暮らしがいつまでも続くようにという願いが込められた縁起の良い柄です。
3つ目は、雲(くも)です。
雲は雨を呼ぶことから、豊作をもたらす前兆として信じられ、おめでたい着物の柄として使われるようになりました。
また、漂う姿から悠々自適な暮らしを願ったり、輪廻転生の意味があるとされています。
4つ目は、雪輪(ゆきわ)です。
雪輪の柄は、美しい雪の結晶を表しています。
雪は春には雪解け水になり、草花を育てて秋の豊作をもたらすため、「五穀の精」とも呼ばれていて、雪輪文様は「五穀豊穣」の象徴とされています。
5つ目は、霞(かすみ)・ヱ霞(えがすみ)です。
霞文とは、かすみがたなびく様子を横に重ねた直線で表現した文様であり、「永遠」を意味するとされています。
振袖の柄域について
振袖にあしらわれる柄には、繁栄や平和、長寿などの意味合いが込められている縁起の良いモチーフが使用されます。
ここでは、振袖の柄域の特徴を紹介していきます。
古典柄
古典柄は、振袖のなかでも、伝統的な柄といわれていて、古くから日本人に親しまれてきた風景や植物を表したものを指します。
例えば、梅や桜、牡丹、藤、扇などです。
華やかな印象で時代に左右されない雰囲気が魅力的です。
新古典柄
新古典柄は、伝統的な柄だけを用いている古典柄とは違い、伝統的な柄や文様に、現代的な要素を取り入れたものをいいます。
地色に幾何学的な柄をあしらったり、洋柄と組み合わせたりして、流行に合わせたデザインにすることが多いです。
モダン柄
モダン柄は、現代的なデザインが特徴的で、古典的な要素を排除し、薔薇や蘭、蝶などの洋柄をメインに添えることが多いです。
また、ハートやストライプ、市松、チェックなどデザイン的に自由度の高い柄が用いられます。
人気の文様とその意味を解説します!
1つ目は、松竹梅(しょうちくばい)です。
季節を通じて青々と茂る「松」と天に向かってまっすぐ育つ「竹」と春の初めに咲く「梅」の組み合わせで、生命力の強さと輝かしさを表しています。
2つ目は、鞠(まり)です。
鞠は、弾力のある形状が象徴的で、その形状が幸運を呼び込むと信じられています。
ある地方では、古くから女の子が生まれた時に、魔除けとして鞠を贈る習慣があり、この習慣にはどんな困難も丸く収まり、幸せな生活がずっと続くようにという願いが込められています。
3つ目は、桜(さくら)です。
桜の名前は、稲の神様「さ」が宿る「くら(蔵)」から由来するという説があります。
また、桜柄は五穀豊穣を願い、新たな始まりを祝う縁起の良い文様とされています。
このような象徴的な意味合いから、成人式のような特別な日にぴったりです。
4つ目は、組紐(くみひも)です。
組紐は、奈良時代から伝わる工芸品で、細い絹糸を様々な方法で組み合わせたものです。
その繊細で優美なモチーフは、振袖をより魅力的に見せてくれます。
また、「結ぶ」ことが魔除けの意味を持つとされています。
5つ目は、亀甲文様(きっこうもんよう)です。
亀甲文様は、奈良時代の正倉院宝物にも見られ、古くから伝わる歴史あるものです。
形は、長寿の象徴・亀の甲羅に由来する六角形で、この六角形の文様を複数連ねることで、永遠の繁栄を願う文様となります。
6つ目は、橘(たちばな)です。
橘は、『古事記』にも登場する不老不死の理想郷に生え、長寿や子孫繁栄をもたらす縁起の良い常緑低木から着想を得たものです。
日本由来の文様であり、花葉やハート型の果実が可愛らしく描かれています。
7つ目は、熨斗柄(のしがら)です。
これは、引き出物や祝儀の進物に添えられる「熨斗鮑(のしあわび)」を細長く帯状に文様化したものを指します。
この柄をいくつも束ねた「束ね熨斗文」と呼ばれる模様は、縁起が良い吉祥柄として広く知られています。
まとめ
振袖には、自然の美しい景色や季節などを表した縁起の良いデザインが多く使われています。
当社では、お客様のご要望にお応えできるように、振袖を豊富に取り揃えております。
一生に一度の大切な日を輝かせてくれる振袖をお探しの方は、お気軽にご来店ください。